ある寒い冬の朝、高校生の娘さんが「シャワーからお湯が出ない!」とリビングに駆け込んできました。健一さん(仮名・父親)が確認すると、確かにシャワーだけでなく、キッチンや洗面所の蛇口からもお湯が出ません。給湯器のリモコンを見ると、見慣れないエラーコードが表示されています。取扱説明書で確認すると、それは燃焼系統の異常を示すエラーで、「販売店に連絡してください」との指示がありました。佐藤さん一家が使っているガス給湯器は、設置してから12年ほど経過していました。最近、時々お湯の温度が不安定になることがあったものの、まだ使えるだろうと思っていた矢先の出来事でした。「ついに寿命かな…」健一さんは、給湯器メーカーの修理受付センターに電話し、状況を説明しました。翌日、サービス担当者が点検に来てくれることになりました。その日は幸い休日だったため、近所の銭湯に行くことでしのぎましたが、平日の朝にお湯が使えないのは死活問題です。翌日、サービス担当者が給湯器を点検した結果、熱交換器という重要な部品に不具合が発生しており、修理するには部品交換が必要とのことでした。しかし、問題はその修理費用です。見積もりは約8万円。さらに担当者からは、「設置から12年経過していることを考えると、今回修理しても、今後他の部品が故障する可能性も十分にあります。部品の保有期間もそろそろ終了する頃ですので、思い切って新しい給湯器に交換することも検討されてはいかがでしょうか」という提案がありました。新しい給湯器の本体価格と工事費を合わせると、十数万円から二十万円以上かかります。決して安い金額ではありません。健一さんと奥さんは、修理と交換、どちらが良いか非常に悩みました。修理すれば一時的には安く済みますが、またすぐ壊れるリスクがあります。交換すれば初期費用は高いですが、最新の省エネモデルを選べば長期的に見て光熱費が安くなる可能性もありますし、何より安心して使えます。家族会議の結果、今後の安心感と省エネ性を考慮し、新しい給湯器に交換することを決断しました。すぐに業者に見積もりを依頼し、いくつかの機種を比較検討。省エネ性能の高いエコジョーズタイプの給湯器を選び、数日後には交換工事が完了しました。新しい給湯器は、以前のものよりお湯が出るまでの時間も短く、温度も安定しています。
シャワーお湯停止ある家族の給湯器交換事例