トイレのつまり修理の料金は、業者がどのような「作業」を行い、どんな「機材」を使用するかによって決まります。その作業内容別の料金相場を理解しておくことは、業者から提示された見積もりが妥当であるかを判断する上で非常に重要です。最も基本的な作業が、ラバーカップのプロ仕様版である「ローポンプ（圧力ポンプ）」を使用した作業です。軽度のつまりに対して行われ、料金相場は8,000円から15,000円程度です。次に、便器の排水トラップなど、比較的浅い位置にある固めの詰まりに対して行われるのが、「トーラーワイヤー」を使用した作業です。手動または電動のワイヤーで詰まりを物理的に崩すこの作業は、15,000円から30,000円程度が相場となります。固形物の落下など、便器内部に原因がある場合は、「便器の脱着」作業が必要になります。便器を取り外して異物を除去し、再設置するこの作業は、手間と技術を要するため、30,000円から60,000円程度と高額になります。詰まりの原因が便器のさらに奥、床下の排水管にある場合は、より強力な機材が必要となります。排水管が長い場合や、固い詰まりに対しては、先端にカッターが付いたワイヤーをモーターで回転させる「電動トーラー機（ドレンクリーナー）」を使用します。この作業の料金相場は、25,000円から50,000円程度です。そして、最も強力で根本的な解決策が「高圧洗浄」です。専用の高圧洗浄機から噴射される超高圧の水流で、排水管内に固着した尿石や油脂、侵入した木の根などを粉砕・除去します。この作業は、30,000円から80,000円程度が相場ですが、状況によってはこれ以上になることもあります。これらの作業料金に、基本料金や出張費が加算されて、最終的な請求額となります。